健診項目の意味と考え方
肥 満 | 脂 質 | 血 圧 | 血 糖 |
アミラーゼ | 肝 機 能 | 腎 機 能 | 血 液 |
眼科の検査 | 心電図検査 | 肺機能検査 | メタボリック シンドロームとは |
肥 満 BMI(Body Mass Index)
肥満とは、脂肪組織が過剰に蓄積した状態を云います。
それを知る目安として、身長と体重から次の計算式により判断します。
BMl=体重(Kg)÷(身長(m)×身長(m))・・・基準値=22
BMlが
18.4以下・・・・・・・・・・痩せ
18.5~24.9・・・・・・・正常範囲
25.0以上・・・・・・・・・・肥満
標準的な体重の範囲
(身長(m)×身長(m))×20~24
肥満には脂肪がたまる場所により、「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」の2つのタイプがあります。メタボリックシンドロームの原因となる危険な肥満は、内臓脂肪型肥満です。
内臓脂肪型肥満 | 皮下脂肪型肥満 |
リンゴ型肥満 | 洋ナシ型肥満 |
おなかの内臓のまわりに脂肪がたまるタイプの肥満です。上半身に多く脂肪がつくため、リンゴ型肥満とも呼ばれています。 中年以降の男性に多く見られますが、閉経後の女性にも増えます。 |
皮膚の下にある組織に脂肪がたまるタイプの肥満です。おしりから太ももにかけての下半身に多く脂肪がつくため、洋ナシ型肥満とも呼ばれています。 主に女性に多いタイプの肥満です。 |
内臓脂肪蓄積型 = 種々の生理活性物質を分泌する働き |
皮下脂肪蓄積型 = エネルギーの貯蔵としての働き |
内臓脂肪蓄積型
過剰に蓄積されるとインスリン作用を阻害します。
動脈硬化を促進したりする物質を分泌します。
内臓脂肪蓄積型肥満を知る手段 ⇒ 臍の高さでの腹囲の測定します。
男性85cm以上 女性90cm以上を内臓脂肪蓄積型肥満とします。
高血糖、高血圧、高脂血など、生活習慣病が発生し、
終局的には心筋梗塞、脳梗塞などへと進展します。
腹囲の測り方 |
① 両足を揃えて立ち、緊張せずに腕を下げる |
② 腹壁の緊張をとる |
③ 軽く息を吐き終わったときに測る |
④ 0.1cm単位で測定する |
⑤ 水平に測る |
⑥ 食事による測定誤差を避けるために空腹時に測る |
脂 質
コレステロールは、血液や細胞膜、脳神経細胞を構成する成分で、体内に広く分布しています。
比重の高いもの・・・・・HDLコレステロール ⇒
血液中の総コレステロール量を下げる働きがあります。
比重の低いもの・・・・・LDLコレステロール ⇒
動脈硬化を進め、心疾患や脳血管疾患を引き起こす原因となります。
脂質異常症の判定
LDLコレステロール | 140mg/dl以上 | 高LDLコレステロール血症 |
HDLコレステロール | 40mg/dl未満 | 低HDLコレステロール血症 |
トリグリセライド(中性脂肪) | 150mg/dl以上 | 高トリグリセライド血症 |
血 圧
心臓は、収縮と拡張を繰り返すポンプのような働きをして全身に血液を送り出しています。
この時、血管にかかる圧力が血圧です。
心臓が収縮したとき、心臓が血液を送りだすときの血圧 ⇒
収縮期血圧(最高または最大血圧)
心臓が拡張して血液が流れ込む時の血圧 ⇒
拡張期血圧(最低または最小血圧)
収縮期血圧 130~139mmHg & / or 拡張期血圧85~89mmHgの人は高血圧になる可能性が大きい。生活習慣の見直しが必要です。
収縮期血圧140mmHg以上 & / or 拡張期血圧90mmHg以上の人は受診して食生活、適度の運動等の日常生活の改善が必要です。
血 糖
ご飯・パン・麺類などは体内で消化吸収されて、ブドウ糖となり、筋肉や脳のエネルギー源となります。
この血液中の糖分は、インスリンと言うホルモンによって調節されています。
インスリンの働きが悪くなった時に、糖分が血液中にたまってきます。これが糖尿病です。
HbA1c
血糖値の高い状態が続くと、赤血球の成分であるヘモグロビンにブドウ糖が結合します。
これがHbA1cであって、過去1~2ヶ月の血糖の状態を示します。
糖尿病の判定
アミラーゼ
消化酵素の一つで、糖質を分解する働きをします。
主に唾液腺細胞、膵腺房細胞から分泌されます。
従って、これらの臓器の細胞が破壊されると細胞中のアミラーゼが細胞外に逸脱し、
血液中で異常高値となります。
一方、細胞でのアミラーゼの合成や分泌が低下すると、
血液や尿のアミラーゼ値は低くなります。
膵臓を主体とした腹部の疾患や唾液腺疾患などで異常値を示します。