作業環境管理と作業環境測定

なぜ作業環境管理に取り組むのか

安心して働ける職場づくりはみんなの願い

作業環境管理は職場内にある有害物質、有害な作業方法や不良な設備・機器の徹底的な改善をねらいとします。

法律で定められた事業者と作業者の責務

有害物質から作業者の健康を守るために、労働安全衛生法及び関連規則において、事業者に必要な管理項目が定められています。

一方、作業者は、適正な方法を守って、それらを効果的に運用しなければなりません。

装置・機械等の点検・修理等は定期的に行ない、いつも正常に稼動できる状態にしておきます。

作業環境管理のすすめ方

作業場の調査
有害物質・有害エネルギーの種類と有害性・危険性を調査します。

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有害物質の種類と有害性の調査

 M S D S (化学物質安全性データシート ・ 製品安全データシート)の利用

 化学物質等の情報  製造会社情報  危険の特定  組成/成分情報
 応急処置  消火方法  漏出時の措置  取扱い上の注意
 保管上の注意  暴露防止/保護措置  物理・化学特性  反応性・安定性
 有害性情報  環境影響情報  廃棄上の注意  運搬に関する情報

健康管理・作業環境管理・作業管理の取り組み

 作業環境測定  有害物質・有害エネルギーがどのくらいどのような状態で分布しているか調べます。
 健康診断  作業者の健康状態をチェックすします。
 装置・機械の点検  正常状態で稼動しているかをチェックします。
 作業方法  作業者が適正な作業方法をとっているかをチェックします。
 評価  作業環境測定・健康診断・装置、機械、作業方法のチェック結果をもとに、安全衛生委員会で作業環境管理状態の総合評価を行ないます。
 環境改善  衛生管理者・生産技術者・ベテラン作業者のチームワークで改善計画をたてます。
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作業環境測定

     

職場の有害要因

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作業環境測定の目的

     

健康に対する危険性の有無を調べるためには、作業場に有害物や有害エネルギーがどのくらい、どのような状態で分布しているかを知ることが大切です。

 

作業環境測定を行うべき作業場

     

① 粉じんを発散する屋内作業場
② 暑熱、寒冷、多湿の屋内作業場
③ 騒音を発する屋内作業場
④ 坑内の作業場
⑤ 中央管理方式の空調設備の事務所
⑥ 放射線業務を行う作業場
⑦ 特定化学物質等を製造、取扱う屋内作業場
⑧ 鉛業務
⑨ 酸素欠乏危険場所
⑩ 有機溶剤を製造、取扱う屋内作業場

     

労働安全衛生法第65条によって作業環境測定が義務づけられている作業場には二種類があります。

     

指定作業場
高度な科学的手法によって測定・評価を行わなければならないため、国家資格である作業環境測定士や作業環境測定機関で実施する必要のある作業場をいいます。

     

① 粉じんを発散する屋内作業場
② 暑熱、寒冷、多湿の屋内作業場
③ 騒音を発する屋内作業場
④ 坑内の作業場
⑤ 中央管理方式の空調設備の事務所
⑥ 放射線業務を行う作業場
⑦ 特定化学物質等を製造、取扱う屋内作業場
⑧ 鉛業務
⑨ 酸素欠乏危険場所
⑩ 有機溶剤を製造、取扱う屋内作業場

     

その他の一般作業場
作業環境測定士以外の人が作業環境測定を行ってもよい作業場です。

     

① 粉じんを発散する屋内作業場
② 暑熱、寒冷、多湿の屋内作業場
③ 騒音を発する屋内作業場
④ 坑内の作業場
⑤ 中央管理方式の空調設備の事務所
⑥ 放射線業務を行う作業場
⑦ 特定化学物質等を製造、取扱う屋内作業場
⑧ 鉛業務
⑨ 酸素欠乏危険場所
⑩ 有機溶剤を製造、取扱う屋内作業場

 指定作業場の種類  省令
 特定粉じん作業場  粉じん則
 放射線業務を行う作業場  電離則
 特定化学物質1類及び第2類 (金属を除く)を製造し、取り扱う作業場  特化則
 石綿の取扱い等の作業場  石綿則
 金属業務を行う作業場  特化則 鉛則
 有機溶剤業務を行う作業場  有機則
     
 その他の一般作業場
 暑熱寒冷又は多湿の屋内作業場
 著しい騒音を発する屋内作業場
 中央管理方式の空調設備を設けた事務所
 酸素欠乏危険場所
 坑内の作業場

作業環境測定の手順

     

デザイン ⇒ サンプリング ⇒ 分析 ⇒ 評価

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デザイン
まず、現場の下見をして
○ 発散している有害物質を調査
   測定する区域を有害物質の濃度分布・
   作業者の行動範囲を考慮して決定
○ 区域内で測定箇所を選定

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サンプリング
デザインにより選定された測定箇所を原則として1時間位かけて有害物質の性状に応じた採取器具により有害物質を捕集します。

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分析
サンプリングにより捕集してきた検体の中の有害物質を分析して濃度を測定します。

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評価
作業環境測定結果をまとめて、作業環境の管理状態の良い悪いを判定します。
悪い場合には、その原因を追求し、環境改善を実施します。

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サンプリング方法

     

A測定
作業域をタテ・ヨコ等間隔に線引きし、その交点を測定点とします。
A測定は作業場の平均的な気中濃度と変動を知るための測定です。
5測定値以上をとります。

     

B測定
有害物の最も高くなる場所と時間を見逃さないためにA測定とは別に、その時間と場所で測定をしてB測定として補います。

     

作業環境の評価

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 第1管理区分  作業環境管理が適切に行われている
 第2管理区分  なお改善の余地があると判断される
 第3管理区分  作業環境管理が適切でないと判断される
 第1管理区分の場合  局所排気装置の日常点検・定期自主検査を通して、
快適な作業環境を維持する。
第2管理区分
第3管理区分の場合
 局所排気装置等の設備、作業工程、作業方法等を点検し、作業環境を改善するための措置をする。